1819年建造 母屋(文化庁登録有形文化財)
岳麓翠苑(所在地=山梨県富士河口湖町)は1日1組限定の一棟貸し宿泊施設として、2023年8月30日に予約開始、2023年9月30日から宿泊開始する。
当地で約500年の歴史を刻む井出本家(井出醸造店)から204年前に分家し、文化庁登録有形文化財の母屋と、富士河口湖町指定有形文化財の長屋門から構成される建造物。地元では井出新宅と呼ばれ親しまれてきた。
岳麓翠苑は宿泊施設でありながら、井出家に受け継がれてきた数々の芸術品が鑑賞できたり、歴史的な建築空間とモダンアートの融合を体感できたりと、日本文化・富士山文化に浸ることができる空間。富士山にまつわる歴史的作品も飾られていて、富士山麓で築いた歴史を感じることができる。
井出新宅を岳麓翠苑として改修するにあたり、キュレーションホテル協会代表である澤山乃莉子氏にデザインプロデュースを依頼した。日本が誇る伝統建築と世界に通用するデザイン性が調和し、宿泊施設として生まれ変わった。
岳麓翠苑代表の井出薫子さんは「井出新宅の当代当主は6代目で、河口湖畔に位置する富士レークホテルの3代目にあたります。これまで歴史的な建築様式が刻まれたこの家を大切に守ってきましたが204年の歳月を重ね、メンテナンスだけでは厳しい現実を感じていました。そのような中、澤山氏の全く新しい古民家再生の考え方に出会い、古き良きものを生かした中で新しい命を吹き込むデザイン性に共感し、結果として素晴らしい空間が生み出されました。
富士レークホテルは創業当時からこの地の文化を大切に保存、継承して参りました。その代々の想いを後世に伝えていくためにも、この岳麓翠苑という場を最大限に活用して参りたいと考えております」と語っている。
岳麓翠苑の1階は和室空間(三間続きの和室・奥座敷)、リビング・ダイニング、キッチン(6人掛けカウンターテーブルとオープンキッチン)、浴室。2階は寝室で2人定員のベッドルームが3部屋あり、長期滞在でも快適に過ごせる。
食事は岳麓翠苑で召し上がる前菜の盛り合わせを用意。日本酒に合う和食、ワインに合う洋食の2種類がオプションで注文できる。井出醸造店の日本酒やソムリエが厳選したワインも購入可能。富士レークホテル直営のベーカリーショップ「パン・ダニエル」の焼き立てパンの朝食オプションと、富士レークホテルのビュッフェ(朝・夕)、フランス料理レストラン「PREMIER」も予約できる。本格的な食事を希望される場合は地元の名店を紹介するなど、食事の用途に合わせて自由に選ぶことができるという。
このほか、和室エリアで日本文化体験を楽しむプランや富士山ガイドによるオリジナルツアーをオプションで注文できる。今後は地元の人々と連携した多方面のアクティビティも用意する計画だ。
岳麓翠苑の宿泊料金は一棟貸切30万円(税別)から。宿泊定員は最大6人(年齢制限12歳以上)。宿泊定員は6人までだが、企業研修や会合、また結婚式などイベント行事での利用も応相談。
チェックイン正午、チェックアウト翌日午後3時。駐車場6台。オプションはすべて要事前予約、別途追加料金が必要。
敷地内は全面禁煙、ペット不可(※登録有形文化財保護のため)。
問い合わせ=電話 0555(72)2212(富士レークホテル内)。